2013年7月5日、第1回河合隼雄物語賞の授賞式が
京都ホテルオークラにて行われました。

第1回受賞作は西加奈子さんの『ふくわらい』です。

42

授賞式では選考委員を代表して、小川洋子氏から賞が贈呈され、
主人公・鳴木戸定、病を抱えたプロレスラー・守口廃尊など、
『ふくわらい』の個性的な登場人物たちの魅力をあげながら、
この作品がもつ圧倒的な物語性について
「人が生きるということの根底を支えるような小説」と講評を述べられました。

続いて、受賞者の西加奈子さんから受賞の言葉が述べられました。
「物語の力が少しでも苦しい人の力になれば」「血だらけ傷だらけになって書いていかなければならない」

西さんはまさに主人公の定を思い起こさせるようなまっすぐな言葉で受賞の喜びを表現され、
会場が言葉を超えた感動に包まれるようでした。