第12回 河合隼雄学芸賞
〈選考委員〉内田由紀子 中沢新一 山極壽一 若松英輔 (五十音順)
□授賞作□
『焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史』
湯澤 規子(ゆざわ・のりこ) (2023年9月28日刊行 KADOKAWA)
□著者略歴□
1974年大阪府生まれ。法政大学人間環境学部教授。筑波大学大学院歴史・人類学研究科単位取得満期退学。博士(文学)。明治大学経営学部専任講師、筑波大学生命環境系准教授を経て、現職。「生きる」をテーマに地理学、歴史学、経済学の視点から、当たり前の日常を問い直すフィールドワークを重ねている。『在来産業と家族の地域史 ライフヒストリーからみた小規模家族経営と結城紬生産』(古今書院)で経済地理学会著作賞、地理空間学会学会賞学術賞、日本農業史学会学会賞を受賞。『胃袋の近代 食と人びとの日常史』(名古屋大学出版会)で生協総研賞研究賞、人文地理学会学会賞(学術図書部門)を受賞。他の著書に『7袋のポテトチップス 食べるを語る、胃袋の戦後史』(晶文社)、『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか 人糞地理学ことはじめ』(ちくま新書)、『「おふくろの味」幻想 誰が郷愁の味をつくったのか』(光文社新書)等。
□授賞理由□
日米で産業革命に直面した女性たちが描いた夢と日常的生活実践を克明に描き出した秀作。
□受賞のことば□
栄誉ある賞をいただきありがとうございます。
過去に生きた人びとの声を現代に伝える一つの物語として、
そして学芸として認めていただいたことをうれしく思います。
受賞を励みにしてこれからも研究に取り組んでまいります。
※正式な受賞の言葉や選評は「新潮」8月号(7月5日発売)誌上で発表いたします。
物語賞のページはこちら