第3回 河合隼雄物語賞
〈選考委員〉上橋菜穂子 小川洋子 宮部みゆき (五十音順)
□授賞作品□
かたづの! (2014年8月 集英社)
□著者略歴□
中島京子(なかじま・きょうこ)
1964年東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務、フリーライターを経て、2003年『FUTON』で作家デビュー。2010年『小さいおうち』で第143回直木賞受賞。同作は山田洋次監督によって映画化され、2014年公開。同年には『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞を受賞。著書に『イトウの恋』『ツアー1989』『平成大家族』『宇宙エンジン』『東京観光』などがある。最新刊は『パスティス 大人のアリスと三月兎のお茶会』。
□授賞理由□
「人が『ありえない』と思うようなことは、実はしばしば起こる」。史実をもとにしながら羚羊の角に語らせることによって、史実が物語に変容する。「物語とは何か」について大きなヒントを与えてくれる独創的な作品である。
■中島京子さんの受賞コメント■
本当にうれしいです。敬愛する先生方に選んでいただき、光栄です。初めてファンタジーというものを書いたのですが、評価していただけてうれしいです。
※正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表されました。