今日6月23日は河合隼雄の誕生日です。
例年同様、河合隼雄の誕生日を期に、
この1年で出版された河合隼雄関連の本をご紹介します。
今年2月に24人の「知の巨人たち」が残した最終講義が収録されている『日本の最終講義』。
河合隼雄の京都大学での最終講義「コンステレーション」が収録されました。
今年3月には、エラノス会議での英語講演の日本語訳
『夢・神話・物語と日本人:エラノス会議講演録』が文庫化されました。
西洋中心のパラダイムを問い直した河合隼雄の思想のエッセンスは、
2022年現在、大きな危機に直面している世界にとって、
その意義と価値はあらためて大きいのではないでしょうか。
そしてまさに“コンステレーション“というべきタイミングで、
『夢・神話・物語と日本人』の原書
“Dreams,Myths,and Fairy Tales in Japan”のロシア語訳も出版されました。
ロシア語,中国語などで次々と翻訳される河合隼雄の本たち。
異なる言語、文化や価値を超え、今もなお対立する世界の架け橋とならんとする河合隼雄が
そこにいるかのように感じられます。
異なる文化圏の人々が、河合隼雄の思想やたましいへの眼差しに触れることで、
それがたとえ小さな投石の波紋からであったとしても、
これまでとは異なる世界が開けることを願ってやみません。