河合隼雄著〈子どもとファンタジーコレクションⅢ〉『物語とふしぎ』が岩波現代文庫から発刊されました。
河合俊雄代表理事が編集を担当、「刊行によせて」を書いています。
解説は小澤征良さんです。
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子どもの世界は「ふしぎ」に満ちている。小さい子どもは「なぜ」を連発して、大人に叱られたりする。
しかし、大人にとってあたりまえのことは、子どもにとってすべて「ふしぎ」と言っていいほどである。
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子どもの「ふしぎ」に対して、大人は時に簡単に答えられるけれど、
一緒になって「ふしぎだな」とやっていると、自分の生活がそれまでより豊かになったり、面白くなったりする。
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自分の人生を生きるとき、死ぬときにあたって、
自分の生涯そのものが世界のなかで他にはない唯一の「物語」であったこと、
「私」という存在のふしぎがひとつの物語のなかに収められていることに気づくことであろう。
(本文より抜粋)
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河合隼雄は、人生における「ふしぎ」と、
それを心のなかに収めていく物語とが人間を支えていると言います。
『物語とふしぎ』は、河合隼雄が児童文学を通じて
さまざまな「ふしぎ」の世界へと案内してくれるような一冊です。