新年あけましておめでとうございます。

2023年の今年の干支は、卯年。

 

 

京都・北野天満宮も今年は屋台も出ていて、

少しずつ人出も出てきて、日常が戻ってきています。

 

 

うさぎといえば、

『〈うさぎ穴〉からの発信』(マガジンハウス,1990年)、

その復刊版

『河合隼雄と子どもの目〈うさぎ穴〉からの発信』(創元社,2019年)が思い浮かびます。

 

タイトルに含まれている〈うさぎ穴〉は、

もちろん『不思議な国のアリス』のアリスが白うさぎを追いかけて飛び込んでいく、

不思議な世界への入り口となる穴のことです。

 

河合隼雄は「たましいの現実」に触れさせてくれるものとして、

児童文学を大変大切にしました。

本書はその児童文学について河合隼雄がさまざまに述べたものがまとめられています。

 

 

本書の「現実の多層性――絵本『イソポカムイ』を読む」という章では、

アイヌのウサギの神様の絵本を取り上げています。

 

「固定観念によって世界を単層的に見てはならない。

それはどのようにしていつ異なる姿を見せるかわからない、

ということを、ウサギは教えてくれるのです。」(p.196)

 

ウサギ年の2023年は、

ウサギの神様の教えに、

うさぎのように耳を長くして耳を傾ける年にしてはいかがでしょうか。