主婦たちに贈るこころマガジン「清流」(清流出版)をご存じでしょうか。
一般書店では販売されていませんが、ウェブや電話にて注文することができる雑誌です。
2017年1月1日発売の最新号に、河合隼雄の関連記事が掲載されます。
これは、「もう一度、ファンタジーを読む」という特集のなかの河合俊雄代表理事のインタビュー記事で、
同じ特集の中には河合隼雄物語賞選考委員の上橋菜穂子さんの記事も掲載されています。
河合俊雄へのインタビューは、「心の深いところが描かれているファンタジー」として
岩波現代文庫の〈子どもとファンタジー〉コレクションを紹介しつつ、
子ども向けのお話をぜひ大人にも読んでほしいと自らも夢中になって本を読み、
指南書のような本をたくさん書いた河合隼雄の思いに触れています。
この指南書のシリーズが〈子どもとファンタジー〉コレクションなのですね。
「心の深いところにあるものを描こうとすると、現実とは少し違う不思議な、
別世界の物語になったりします。それをファンタジーと呼んでいますが、優れた物語は現実と無縁ではありません。
むしろ現実を上手に描くために、ファンタジーとして物語る方が伝わりやすいということがあります。
つまり、物語に出てくる子どもの心を通したほうが、現実社会に生きる人間の心がわかる、という側面があるのです」
(本文より)
今年はアニメ作品がヒットしましたが、すぐれたアニメーション作品にも同じことが言えるかもしれませんね。
さて本年の更新は、おそらくこれが最後となります。
みなさま、今年も一年ありがとうございました。
佐渡裕さん、河合雅雄さんへの公開インタビューという大きなイベントを2つも開催でき、
たくさんの方々にお越しいただけたことに感謝いたします。
どうぞよいお年をお迎えください。
2016年年末 鴨川から曇り空をのぞむ