一般社団法人 河合隼雄財団 | KAWAI HAYAO FOUNDATION

Englsh
一般財団法人 河合隼雄財団ロゴマーク

当財団のロゴマークは、画家・装幀家・絵本作家の安野光雅氏に描いていただきました。
安野氏は生前の河合隼雄と交流が深く、多くの著書の装幀を手がけられています。
ロゴマークと河合隼雄について、週刊朝日2013年1月25日号の安野氏のエッセイ「逢えてよかった」で紹介されました。

新着情報

第3回河合隼雄物語賞・学芸賞発表記者会見を公開いたします

2015年5月11日、第3回河合隼雄物語賞・学芸賞の選考・記者発表が行われました。

(賞の詳細はページ左の「河合隼雄物語賞・学芸賞」をクリックしてご覧ください)

 

 

今年の記者発表は、両賞の選考委員を代表し、

物語賞は上橋菜穂子委員、学芸賞は鷲田清一委員がつとめてくださいました。

 

 

『河合隼雄自伝ー未来への記憶』が新潮文庫より増補・復刊されます

『河合隼雄自伝 ー未来への記憶ー』が新潮文庫より復刊されることになりました。

(6月1日発刊、Amazonでは5月28日~)

 

これは、岩波新書から上下巻で刊行された『未来への記憶―自伝の試み』を改題したもので、

「未来への記憶のつづき」(『私が語り伝えたかったこと』河出書房新社所収)が増補されています。

 

 

河合隼雄自伝

 

伝記というと、なんとなく「偉い人の立派な話」とか、「苦労しながらも成功する話」とか・・・

  

いずれにせよ、何かよくできたお話というぼんやりとしたイメージがありますが、

 この「自伝」は、そうした「よくできた」ものというよりむしろ、

 子ども時代、寝る前にきいたおはなし、といったような印象を受けます。

 

続きを読む

第3回(2015年度)

第3回 河合隼雄物語賞

〈選考委員〉上橋菜穂子 小川洋子 宮部みゆき (五十音順)

 

□授賞作品□

かたづの! (2014年8月 集英社)

かたづの

 

□著者略歴□
中島京子(なかじま・きょうこ)

1964年東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務、フリーライターを経て、2003年『FUTON』で作家デビュー。2010年『小さいおうち』で第143回直木賞受賞。同作は山田洋次監督によって映画化され、2014年公開。同年には『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞を受賞。著書に『イトウの恋』『ツアー1989』『平成大家族』『宇宙エンジン』『東京観光』などがある。最新刊は『パスティス  大人のアリスと三月兎のお茶会』。

 

□授賞理由□

「人が『ありえない』と思うようなことは、実はしばしば起こる」。史実をもとにしながら羚羊の角に語らせることによって、史実が物語に変容する。「物語とは何か」について大きなヒントを与えてくれる独創的な作品である。 

 

■中島京子さんの受賞コメント■

本当にうれしいです。敬愛する先生方に選んでいただき、光栄です。初めてファンタジーというものを書いたのですが、評価していただけてうれしいです。

※正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表されました。

第3回(2015年度)

第3回 河合隼雄学芸賞

〈選考委員〉岩宮恵子 中沢新一 山極寿一 鷲田清一(五十音順)

 

□授賞作品□

自由という牢獄 ―責任・公共性・資本主義 ―
(2015年2月 岩波書店)

自由という牢獄

 

□著者略歴□
大澤真幸(おおさわ・まさち)

1958年10月15日生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。著書に、『自由という牢獄――責任・公共性・資本主義』『不可能性の時代』、『夢よりも深い覚醒へ――3.11後の哲学』(以上、岩波書店)、『ナショナリズムの由来』(毎日出版文化賞)、『〈自由〉の条件』、『〈世界史〉の哲学(古代篇、中世篇、東洋篇、イスラーム篇)』(以上、講談社)他多数。

 

□授賞理由□

震災や多くの具体的で印象的な例を用いつつ、現代における自由とは何かを論じた作品。敵というものはわれわれに内在している、公共性というのは実は私的な秘密が中心となっているという視点は、個人の心理療法から普遍的なこころを考えようとした河合隼雄の取り組みにもつながる一冊。

 

■大澤真幸さんの受賞コメント■

 私も河合先生の愛読者の一人ですのでこのような評価を受けて光栄です。日本の研究者としてたいへんオリジナリティのある河合隼雄先生ゆかりの賞を受けられ、うれしく思います。

大澤真幸さん、オフィシャルサイトでも受賞のことがアップされています。下記リンクよりぜひご覧ください。

※正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表されました。

明恵上人ゆかりの高山寺を訪問しました

河合隼雄の主著に『明恵 夢を生きる』(京都松柏社、1987年 後に講談社+α文庫)があります。

これは、鎌倉時代の高僧、明恵上人の生き方についてその夢を中心に読み解いたもので

現在でも高い評価を受けています。

明恵夢を生きる 石水院門

続きを読む