第10回 河合隼雄学芸賞

〈選考委員〉岩宮恵子  中沢新一   山極寿一   (五十音順)

 

□授賞作□

 

『計算する生命』

   森田 真生(もりた まさお)        (2021年4月15日刊行 新潮社)

 

□著者略歴□

1985(昭和60)年東京都生れ。独立研究者。京都に拠点を構えて研究・執筆のかたわら、国内外で「数学の演奏会」「数学ブックトーク」などのライブ活動を行っている。2015(平成27)年、初の著書『数学する身体』で、小林秀雄賞を最年少で受賞。他の著書に『数学の贈り物』『僕たちはどう生きるか』、絵本『アリになった数学者』、編著に岡潔著『数学する人生』がある。

 

□授賞理由□

数学を直観において概念を構成していくダイナミックなプロセスととらえ、そこに生み出された拡張的な認識を解説し、生命の秘密に迫ろうとした力作。

 

□受賞のことば□

言葉や歴史環境の固有性に根差しながら、普遍的な学問を追求したいといつも願っています。京都という土地と歴史に根差し、日本語で独創的かつ普遍的な学問の可能性を開かれた河合隼雄先生の名を冠した賞を頂くことを大変嬉しく、また心が引き締まる思いがいたします。

 

※正式な受賞の言葉や選評は「新潮」8月号(7月7日発売)誌上で発表いたします。

 

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