第3回 河合隼雄学芸賞
〈選考委員〉岩宮恵子 中沢新一 山極寿一 鷲田清一(五十音順)
□授賞作品□
自由という牢獄 ―責任・公共性・資本主義 ―
(2015年2月 岩波書店)
□著者略歴□
大澤真幸(おおさわ・まさち)
1958年10月15日生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。著書に、『自由という牢獄――責任・公共性・資本主義』『不可能性の時代』、『夢よりも深い覚醒へ――3.11後の哲学』(以上、岩波書店)、『ナショナリズムの由来』(毎日出版文化賞)、『〈自由〉の条件』、『〈世界史〉の哲学(古代篇、中世篇、東洋篇、イスラーム篇)』(以上、講談社)他多数。
□授賞理由□
震災や多くの具体的で印象的な例を用いつつ、現代における自由とは何かを論じた作品。敵というものはわれわれに内在している、公共性というのは実は私的な秘密が中心となっているという視点は、個人の心理療法から普遍的なこころを考えようとした河合隼雄の取り組みにもつながる一冊。
■大澤真幸さんの受賞コメント■
私も河合先生の愛読者の一人ですのでこのような評価を受けて光栄です。日本の研究者としてたいへんオリジナリティのある河合隼雄先生ゆかりの賞を受けられ、うれしく思います。
大澤真幸さん、オフィシャルサイトでも受賞のことがアップされています。下記リンクよりぜひご覧ください。
※正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表されました。